topics 原点に戻る その6ちょっと一品簡単レシピ
私は、42歳の時に芦屋市の広報に載っていた<芦屋ハートフル福祉公社のヘルパー募集>に応募し、この道に入った。それまでは、義母の介護を1年少々と、子どもの同級生で障害者のM君のボランティアに4年間行っていた位で、福祉や介護の知識はまったくなく、ごくごく軽い気持ちで応募した。小論文と面接の試験に受かり、平成5年4月より登録ヘルパーとして働く事となった。
新任研修で福祉やヘルパーについての講義と、先輩ヘルパーに同行して現場を学んだが、知識として頭の片すみに引っ掛かっているだけで、よく分からないまま一人で業務に入る事となった。 新人ヘルパーには割りと易しいケースが割り当てられる(易しいケースとは、利用者や家族からの苦情がなく、コミュニケーションが取れるということ)。業務内容も家事支援(掃除、洗濯、買物等)ばかりで、主に掃除が多かったと記憶している。なにせよく分からないままヘルパーになってしまったものだから、自宅ではこんなに丁寧な掃除はしないぞと言うくらい一生懸命行った。一生懸命すれば利用者の方は喜んでくれる。喜んでもらえることが嬉しくて精を込める。
ヘルパーは《お手伝いさんではない》《自立支援がヘルパーの仕事》と研修で教わったが、実際に行っていることは《お手伝いさんと変わらへんやん?自立支援のヘルプって実際にはどうしたらいいんやろ・・・》 『ヘルパーっていったい何やねん?』 業務に入り利用者の方々と関りを持つことは楽しかったが、人が人を職業として援助するということが、深く理解できないまま仕事に入り、日々の業務のなかで、疑問点や人間に対しての好奇心がふつふつと沸いてきた。先輩や同僚のヘルパー、ケースワーカーに話を聞いてもらい、アドバイスを受け、また、関連する本を読み研修に参加したが、識れば識るほど奥深く次から次と???が湧いてくる。
しばらくすると、家事援助だけでなく身体介護もしたくなってきた。ケースワーカーに頼み、身体介護の業務につけてもらった。先輩のヘルパーに同行し、業務の引継ぎを行う。研修でオムツ交換を習っていたが、実際一人で行うとなると上手くいかなく、後と前を間違えて、後側にテープを貼り付ける はめになってしまったり、後中心がうまく決まらなく何度も側臥位になってもらったり、汗びっしょりで必死で行っていた。失敗を重ね経験を積むと、ある程度の技術は身に付いてくる。それなりのコミュニケーションも取れるようになる。しかし、『自立した生活を支えるヘルパー業務』の『個別性を重視した専門技術を身に付ける』ということは、とてもとても難しい。
無資格で仕事を始め、仕事をしながら3級、2級、介護福祉士、介護支援専門員と資格を取り、気が付けば、13年が過ぎていた。ハートフル福祉公社で5年間ヘルパーとして、神戸の事業所でヘルパーとケアマネジャーで勤め、3年前に芦屋に帰りフォーユーを立ち上げた。常に真摯に利用者と向き合い、誠意をもって対応してきたつもりだが、真意を誤解されたり家族の関係の中で翻弄されたり、悩みながら自分なりに援助者としてどう考えるか、分かったつもりになっていたが、ひとつの山を越えると、すぐにもひとつ高い山が待ち受けている。苦しい時ほど常に原点に戻り、初心を新たにする。
私の原点は≪利用者の心からの笑顔が見たい≫である。
☆ 実母の介護で約2ヶ月間、事務所を不在にすることが多く、皆様にご迷惑をお掛けし申し訳ありませんでした。家族や友人に看取られるなか8月19日深夜にあの世へ旅立ちました。2ヶ月もの間仕事を離れ、母と向き合いゆったりとした時を過ごせました。皆様のご協力に感謝いたします。ありがとうございました。
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茄子 2本 レモン汁 30cc
塩・胡椒 少々 ししとう 2本
(あん)
かつおだし 180ml みりん 大さじ1/3
薄口しょうゆ 小さじ2 酒 小さじ1/3
大根おろし 30g しょうが汁 小さじ2
くず粉又は片栗粉 小さじ2
糸がきかつお 5g
@茄子はヘタを除いて皮をごく薄くむき、ひと口大の乱切りにし水にさらす。ししとうは穴を数ヶ所あける。大根はおろしておく。
A茄子の水気をふいて150℃の揚げ油に入れ、焦げ色がつかないように注意しながら中に火が通るまで揚げる。ししとうも素揚げし、ひと口大に切る。
B鍋に(あん)の材料を煮立て、くず粉でとろみをつけ揚げた茄子ししとうにかける。
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マーガレット通信は、毎月一回、フォーユーで働く介護スタッフを対象にした通信です。介護・福祉全般に役立つことをここでは紹介します。